1960年代にチェコスロバキアで制作された映画『ひなぎく』を観てきた。可愛らしい二人が自由気ままに自分らしく生きているように見えて、実は自分を見つけられずに五里霧中をただひたすら走っているように感じた。
息苦しい当時の社会や”大人”のルールから飛び出してはみたものの、「私は誰なのか?」「何をすべきなのか?」と悩みながら生きている。そんな若者の行き場のない内面を、少し大げさに、あるいはデフォルメして、断片的な場面の連続として描いているように見えた。

突拍子もない場面の切り替えにはじめは呆気にとられるけれど、いつの間にか一つのストーリーにまとまっている。何に共感しているのかは自分でもわからないところが多いのに、なぜか強く心惹かれている。私にとってそんな作品でした。

ただ、最後に彼女たちが”大人”になろうとしてしまったように見えたこと、そして結末には、少しだけ切なさと残念さも残った。でもだからこそ、自分たちを「愚か」だと認識しながら全力で抗っていた二人は、とても素晴らしい「存在」だと私は思う。